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free as a bird

三鷹市に引っ越してきてから、いろんな小鳥の鳴き声が聴こえてきて本当に和みます。

可愛い小鳥の声で目が覚める生活って素晴らしいなと心から思います。

小さい頃、通っていた幼稚園で孵化した、カナリアみたいに黄色くて赤い目をした綺麗なセキセイインコを飼っていました。

なぜか生意気で気性が荒くよく噛まれましたが(そういえば動物になめられる性質かもしれません・・・)

とっても可愛がっていたつもりでした。

たぶん、うちのピーコちゃんもスパルタで私を可愛がっていたのでしょう。。

そういえば幼稚園での親しいお友達として思い起こすのは、人間ではなく「大量に飼育されていたセキセイインコたち」であったという周囲から浮いていた時代を事実として今になって突きつけられ、多少戸惑いますが(笑)

まあそんなネクラな幼少期も思い出しつつ、

あまりに小鳥が好き過ぎて

ブルーのサザナミインコを雛から飼いたいという野望が最近わいているのですが、

(しかも家のベランダにとつぜん迷い込んでこないかなーという意味不明な妄想をしています。。ちなみに昔おばあちゃんちで飼っていた頭の良いセキセイインコはタクシーの上に乗車し、家まで乗りつけて迷い込んできた逸材です)

blue birdといえば、幸福の青い鳥。

チルチルとミチルが捜し求めたあの小鳥さんです。

ジャズのスタンダード、Blue Skiesの歌詞にも出てきますね。

blue bird singing a song, nothing but blue skies all day long~(素敵な歌!)

まあ青くなくても、

ユニセフのポスターで使用されたピカソの絵などで有名ですが

白い鳩もオリーブの葉っぱを銜えて平和や幸福を運んでくるわけです。

お手紙(たぶん推測ではラブレター)を銜えた鳩のモチーフも大好きです。

しかしながら、

ただ可愛いから、幸運を呼ぶから、というだけで

ここまで熱狂的に小鳥が好きなわけではないはずだ、と

(まあヒマなので)考え事をしていました。

よく考えたら、free as a birdというように鳥というのは自由の象徴なのですよね。

そうか、私は自由に憧れていたのね。

『とうとう自由になれて良かったなあ、乾杯!!』と

最近マイブームの凍頂烏龍茶を小鳥のさえずりと共に和やかに啜っていたところ

思い出したのが(ほら、これは音楽療法士の日記だから)

ボストン郊外に配置された刑務所付の精神病院という、ハードコアな場所で

音楽療法実習をしていたときに出会った心の友、

Pさん(患者さん)のこと。

コンフィデンシャルなのでどこまで書いてOKなのかわからないのですが、

彼は若い頃、とある政治家に脅迫レターを送り付けた罪で裁判にかけられ、

結局精神を患っているということで長い間そこの病院で暮らしていたのでした。

その若い頃、彼はたぶんかなり将来有望な人だったんですよ。

だって全米屈指のエリート大学院に通っていたのですから(個人情報流出!?)

罪人を弁護するつもりは毛頭ないですが、

彼が脅迫レターを送りつけた某政治家はわたしも大嫌いです。

たぶん彼に反発している人のほうが世の中には多いかも。。

彼はヒッピー世代だったので、ボブ・ディランなど反戦の歌が大好きでした。

反戦歌を歌う度に、「某政治家の息子にも聴かせたいですな!」と

非常にまともな意見も述べており、

それにわたしも賛成派だった上に

70年代の曲が個人的に大好きだったので、

我々のセッションは大抵かなり盛り上がりました(笑)

あるときサイモン&ガーファンクルの『スカボローフェア』を

ギターで弾き語ったところ、

彼が泣きそうな顔で「この歌は私の最愛の女性を思い出す」と

語ってくれたことが一番の思い出です。

Pasley, sage, rosemary & thymeってフレーズがあるでしょう?

そのままハーブの名前を連続で歌ってますけど

rosemaryという恋人がいたらしいのです。

She once was a true love of mine~という訳です。

彼女と一緒に和やかに公園の池の周りをゆっくりとお散歩したり、

かけがえのない時間を過ごした彼の青春時代を思い起こすのだそうです。

前から意気投合はしていた彼と私でしたが、

この曲をきっかけに彼はかなり心を開いてくれるようになりました。

セッション前などわたしが無造作にバッグを放り出していたら

『こういうところでそんな所に置くのは無用心だよ、

もっと安全なところに置きなさい』と父親のような気遣いをしてくれたり

セッション中、他の患者さんと接しているときも

なんだか私を見守るような雰囲気で佇んでいたりしていました。

お話すると非常にまともな意見も言うし、

ここまで読んでいて彼のどこが精神を患っているのかいまいちよく分からないと

思う方もいると思います。

(現に、わたしも未だによく分からないのですが)

まあ見た感じは風変わりだったことは否めないです。

『クォーターコインの表部分だけ赤いサインペンで真っ赤に塗りたくって

それを頻繁にフリップすることで宇宙と交信している』との話を

彼のソーシャルワーカーから聴きました。

そのコインは確かに持っているし、時折フリップしたりもするのですが、

わたしの前では彼は『宇宙との交信』部分については全く触れませんでした・・・

宇宙との交信がおかしいかといえば、

私も星空が異様に好きですし、宇宙によくお願い事もしていますし、

自己否定にもなるかと思うので、

精神異常のカテゴリーには入れたくありません(笑)

そして座っているときの、まるで揺りかごに揺られているかのような

体の前後運動が激しい人でした。

これは自閉症児にも見られることがある症状です。

まあ、日常あまりみられない運動ですね(貧乏ゆすりとは違って)

そんな彼と接していると精神異常と見なされる事のボーダーラインとは

一体なんだろう?と改めて考え直すのでした。

日本で会社員をしていて思ったことは、

誰でも一歩手前になることもあるし

一歩踏み出しながらもなお社会で働いている、ということです。

ボーダーを越えてる人が多いなあ、ということ。

そして、そのような現状でもノーマルであるという意識の不自然さ。

病院の中にいて隔離されていても、

本当に心を病んでいるのかどうかの基準が私にはわからなかったし、

(明らかに病んでいる人たちのことはわかりましたけど)

むしろ外側にいて自らノーマルと認識したり

判断している人たちの方が不自然なこともある。

精神病院での実習はいろんな意味でとても考えさせられた貴重な経験でした。

さて、心の友Pさんですが

彼に今後再会することはないかもしれないけど、

遠く離れていても変わらない友情を誓うべく

大好きな日本の曲『今日の日はさようなら』をセッション最後の日に

日本語で歌いました。

彼には歌詞を英訳してプレゼントしました。

『空を飛ぶ鳥のように

自由に生きる

今日の日はさようなら、また会う日まで』

そう、free as a bird

わたしは歌ってたんですね、彼に向けて。

そして、たぶん自分に向けて。

長い間忘れちゃってたけど・・・

彼は思慮深い表情で

「そうだね、私はここから出ることはないだろうから

だからそういった意味では自由ではないけど、

精神的には『自由でいる』というこの歌詞を受け止めるよ、

どうもありがとう」と感想を述べてくれました。

ここから出ることはないけど、

という言葉が私の心に残り、なんだか寂しくなりましたが

こうやって今でも私は小鳥のさえずりを聞いたり

スカボローフェアやボブ・ディランの名曲を弾いたり聴いたりするたびに

Pさんのことを思い出すのだから

彼もわたしのことを少しは覚えててくれたら嬉しいな、と思います。

『鳥のように自由に生きること』は私のテーマであり、

Pさんのテーマであり、

そして多くのほかの人々のテーマでもあるのかもしれません。

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コメント

 自由な心、健康な心は本当に大切。私達の身の回りの色んな事が発展してく中、その心を維持するのがどんどん難しくなって来てるんじゃないかと思います。シンプルでポジティブな考え方、深い真っ青をな海を泳いでいく魚や青い空を飛ぶ鳥達、おいしいご飯、素敵な音楽、自分を愛してくる大切な人達。本当はどんなに忙しい毎日を送ってても心が健康ならそういったささやかな幸せに心が反応するはずなのにね。少しでも心が安らかになれば生活の景色もぐんと変わるんだろうけれど。1人でも多くの人の心に心の自由が戻っていきますように。

投稿: しずえ | 2009年6月19日 (金) 23時23分

おー、しずえちゃん!その後お元気?本当に、心身ともに健康で日常の小さなことにも感謝しながら生きるって素晴らしいよね☆みんながそうなれるような世の中がはやくやってきますように!!

投稿: akko | 2009年7月 4日 (土) 12時07分

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